3LDKから1LDKへ引っ越したお話し

身の回り、と言うとどんなイメージを持つでしょうか。

私の場合はnest(巣、つまり住処)。単純に自分の居住空間を身の回りと感じます。そしてその身の回りを整えることに、この上ない幸せを感じます。

ただ、幸せを感じるだけなら良いのですが、私の場合「整っていない」と気になってしまって落ち着かなくなる、というこだわりのデメリットも把握しています。


だって、住処は自分自身だから。


ついこの間、約2年住んだお庭付き3LDKの一軒家から、1LDKのマンションに引っ越しました。2階だし勿論お庭はありません。実際の行動は割と急な展開でしたが、私の心の中ではこのマンションを知った時から結構狙っていました。笑

家族が了承し、納得するとは思っていませんでしたが、意外と転機は早く訪れました。引っ越した今でも本当にびっくりしています。


私の家族は今3人、来年には4人になる予定です。そんなタイミングでよくもまあ、と思いますが、住処をダウンサイズ(小さくすること)してのメリットは、数え切れないほど感じています。そこで、なんでこんなに快適なんだろう?と考えてみました。


今まで住処に必要だと思っていた思考の概念がありました。例えば、

1、子供が小さいうちは遊ぶスペースがたっぷり必要だ

2、子供がいるから庭もあったら良いだろう

3、たまには一人になりたいから、できれば夫婦の書斎(机)などが必要

4、ヨガも気持ち良く練習するスペースも必要

5、キッチンは大きい方が使い易い筈

6、リビングにはソファを置いて、どかっと座りたい

などなどです。


これだと、やはり3LDKは必要です。そして大体希望は叶えていました。もちろんです。現実は希望するところから始まるわけですから。

でもでも、実際の暮らし方を2年見続けてきて、自分で仕事を増やしている事に気が付いてしまいました。モノも同じですが、所有するものが増えれば、それを安定的に維持しなければいけません。大きな部屋(寝室は10畳ありましたがあったのはベッド2台のみ)を小綺麗に整えるには、例えば時間、労力、お金、その他メンテナンスの諸々を揃える必要があります。大きな窓が付いていれば、大きなカーテンが必要ですし、掃除もその分時間がかかります。


大きな部屋にベッドだけ。そこに「美」さえ感じていましたが、違うでしょ、と今では自分にツッコミを入れたいくらいです。それが心の余裕になる、と信じていましたが、その余裕はメンテナンスの時間に取られ、余裕を感じるどころか、イライラに変わっていました。そんな余裕な空間で本が読みたい、絵を描きたい、そう思ってもその時間は一度も訪れていませんでした。ソファがあっても、テレビを無くした時点であまり必要では無くなりましたし、広いキッチンがあるようで、モノが増えるだけだったような気がします。


子供のスペースも同じ。広さがあればその分子供は面白いようにおもちゃで隙間無く遊びます。「お片づけ」の時間にうんざりしてしまうのは子供の所為では無く、与えた環境にあったのかもしれません。そこで親も「片付けなさい」といったところで、自分が同じ立場だったら嫌だな、と思ってしまったのです。天気の良い日には公園に行くので庭で遊ぶ、という事もはっきり言って少ない事に気がつきました。そればかりか、梅雨時期の草取りは想像以上に大変です。家庭菜園をしたり、良い事もあります。それでも、うちの場合は草取りと樹木の刈り込みのストレスを考えたら、今は天国になりました。


ヨガは何処でだってできます。すっきりした家のリビングで優雅に(笑)やる必要はありません。て言うか、そんな日が今まであっただろうか?と思ってしまいます。私がヨガをしていた場所は大体子供部屋の隙間だったり、椅子に座りながらだったり、壁に脚を上げながらだったり(笑)、必要な時は場所を選びません。優雅に感じる前に、落ちている埃の方が気になりそうです。


最後に、小さい空間に家族3人で住んでいて、窮屈にならないのか?という不安も今の所感じません。子供はまだ4歳で小さいから逆に目の届かない場所へは行って欲しくありませんし、主人は朝と夜しか基本家に居ないわけですから、最低限座る場所、寝る場所があれば足りるわけです。ゴロンと休む場所もありますし、何か作業する為のテーブルは今の所ダイニングテーブルが全てを網羅していますが、そのうち仕事を持ち帰って来た時用にパソコン用テーブル位は用意するかもしれません。

でも、家族がそれぞれダイニングテーブルについて息子は工作、主人は読書、私は縫い物(ウソ、Blog書き)と言うのもなかなか良いものです。


今の私たち家族のステージがこう言う時なのかも知れません。だから本当に人夫々の必要なスペースというものがあると思いますし、それがミニマリズムの考え方です。必要最低限の「必要」の部分を、果たして本当にそうだろうか?と問い直してみる、それが今回の引っ越しでした。


Be You:)


私の大好きなThe MinimalistsのJoshuaとRyanの映画がオンライン上で公開になります。この映画は絶対、和訳されて日本でも上映される日が来るのでは、と思っています。気になる方は、2016/8/2からvimeoにて公開です!


映画「Minimalism: A Documentary About the important Things」予告

The Minimalists BLOG